家族連れや恋人同士、友人同士で賑わう「遊園地」。
その料金システムはその施設によって様々だが、
もうそろそろ顧客視点での変革が求められているのではないか?
現状の料金システムのパターンは主に以下の三つだろう。
1. 乗り物券を都度購入
1枚100円程度の「乗り物券」を事前に何枚か買っておき、各アトラクションに乗る時に指定された枚数を支払うシステム。
回数券として11枚綴りで1000円とかの割引をするケースが多い。
昔ながらの方式ではあるが、
乗り物にあまり乗らない、乗るかどうかわからない
という場合には非常に便利で、「使った分だけ支払う」という従量課金モデルだ。
問題なのは、券を「事前に」買わせるということ。
お客さんは最初から乗る予定のアトラクションを決めているわけではないし、
仮に決めていたとしても、その計算をお客さんにさせようとしているのがよくない。
券が足りなくなったら、その都度窓口に並んで購入しなくてはならないし、まとめ買いして券が余ってもったいないというリスクを背負わさせることになる。
2. フリーパス券
乗り物券を都度購入する煩わしさを無くした「乗り放題券」だ。
購入者の目印に紙の腕輪付ける場合が多い。
これを買ってしまえば、乗り物券を都度購入する面倒なことはなくなるし、乗り物にたくさん乗る人にとってはコスパも断然お得だ。
しかし、混雑状況によっては乗り物にあまり乗ることが出来ず、「もとが取れない」という状態になることもしばしば。
また、園内にいる間、もとを取るために必死になってしまう人間の性。。せっかくの遊園地が慌ただしい気持ちになってしまうこともあり。
なお、フリーパス券が使えないアトラクションが稀にあり、トラブルになることもある。
3. ワンデーパスポートなど
某超大型人気遊園地でよくある方式。
通常の地方の遊園地なら入園料プラス上記選択肢を選ぶことが多いが、
この方式では入園料込みで乗り放題の選択肢しか与えられない。
これはお客さんに選択肢が与えられない不自由さはある一方で、お客さんに悩ませることがなくなるので遊園地冥利に叶う方式ではある。
当然単価も上がるし、人気も出れば混雑もするので、よほど中身のサービスによほどの魅力が無ければ通用しない。某人気遊園地にしかできない技だ。
さて、
遊園地に来たのだから「何も考えずに楽しみたい」と思う顧客が大多数とすれば、
顧客のことを考えている方式は、やはり3番と言えるだろう。
しかし前述の通り、中身のパフォーマンスを某人気遊園地のようなレベルに引き上げるのは難しい。
では、1番、2番を改良するには?
方法はいくつかあるだろうが、
一つは「電子カード」。
乗り物券を都度購入するのは面倒だから、
SUICAのような汎用的な電子カードを使ってタッチアンドゴーで精算される仕組みにしてしまう。
さらに、最大料金をワンデーパスの料金に設定してしまえば、料金を気にせず思い切り遊びたいお客さんにも楽しんでもらえる。
そろそろ、そんなシステムを導入する遊園地も出てきて良いと思うが。。